もりおです。
東北大学の修士課程を出たものの、
仕事ができないことがバレて、
周囲の目に耐えられず1年で退職。
その後、ブログで月収100万円、
コンテンツ販売では1,300万円を売り上げました。
今は、テニスと読書と漫画と喫茶店が好きな、
ひとりスモールビジネスのオーナーです。
先日、銀座のホテルモントレ1Fにある
「エスカーレ」というフレンチで
ディナーを食べてきました。
普段の僕は、
松屋とか、なか卯とか、町中華といった
早い。安い。うまい。
みたいな店に、
かなりの頻度でお世話になっています。
松屋の牛めし、つゆだく、生卵をこよなく愛してます。
料理を食べた感想は、
「うまい」
「柔らかい」
「なんかすごい」
だいたいこの3つで終わります。
我ながら貧相な語彙力です。
それでも今回は、
知人の誕生日だったので、
せっかくなら、
普段は行かないような場所で
お祝いしたいと思いました。
それで急遽選んだのが銀座のエスカーレというレストランでした。
銀座はいつ歩いても、素敵で凝った建物が多くて気分があがります。
現地着。
螺旋状の階段があると写真とりたくなるの分かりますか?
エレベーターが何階にいるかを指す針がアナログでめちゃくちゃキュート。
落ち着いた隠れ家&レトロなお店で、
この時点で「今日はいい体験ができそうだな」という予感をビンビンに感じました。
着席。半個室です。
素敵なメニュー表。
ウェルカムで出されたの。
食感が常に新鮮でとにかく美味しかった。
紫蘇と梅肉で、フレンチだけど和の風味。
さっぱりした味で、
猛暑で失っていた食欲が回復する一皿。
スープにトウモロコシの新芽(スプラウト)がささっていて、
それを始めに食べました。初めての体験。
スプラウトは最初はよくあるスプラウトの味だけど、
噛んでるうちに甘さがぶわぁっと口の中に広がる。
ひとつの素材をゆっくり咀嚼することもあまりないので、貴重な体験。
フレンチ料理定番の舌ヒラメとオマール海老。
国産牛フィレ肉のパイ包み。
断面が美しい。濃厚。
思い出にと、本日のメニューをくれました。
食後のお茶orコーヒー。
お茶はBOXで見せてくれて選べる。
ちなみに僕はコーヒーを選びました。
フレンチに慣れていない人間に、圧をかけてこない
ちなみに僕は完全な庶民なので、
おフランス料理に行くとき、
少しだけ不安になります。
それは、
マナーが分からん
ということです。
服装は浮いていないか。
カトラリーの使い方は。
料理の説明を聞いても、
正直よく分からんけど、
分かったような顔をしてていいのか。
松屋なら、
券売機が僕の教養を
試してくることはありません。
でもフレンチとなると、
「これくらいは知っていますよね」
という無言の圧がある気がしてしまいます。
完全に僕の被害妄想でしょう。
ところが、今回いったエスカーレには、
その圧がまったくありませんでした。
フレンチに慣れていない人間を見下す感じもない。
かといって、過剰に持ち上げて、
気分を良くさせようとする感じもありません。
ただ自然に、
「今日はあなたたちのための時間です」
と扱ってくれる距離感が、とても心地よかったです。
声をかける前に、気づいてくれる
僕が特に印象に残ったのは、
派手な演出とか過剰なおもてなしではなくて。
水が減ってきたときに、
こちらが「すいません」と声をかける前に、
自然に注ぎに来てくれる。
パンを食べ終わり、
「もう一個もらおうかな。
でも、わざわざ呼ぶほどでもないかな」
と思い始める絶妙なタイミングで、
おかわりの提案に声をかけてくれる。
料理の説明は丁寧だけど、長すぎない。
こちらの会話が盛り上がっているときは、
無理に割り込んでこない。
かといって、
料理だけ置いて無言で去るわけでもない。
近すぎず、遠すぎず。
そういう接客だったんですよね。
「なんでこんなに心地よいのかな」
というのを考えてみたのですが、
こちらが必要とする一歩手前で、
必要なものを差し出してくれる
んですよね。
こういうサービスを受けると、
「ちゃんと見てもらえている」
という自己重要感を強烈に満たされたのです。
豪華かどうかより、大切に扱われているかどうか
店内はアンティーク調で、
少し時間がゆっくり流れているような
落ち着いた空間でした。
何もかもが新品で、
ピカピカで、豪華というわけではありません。
むしろ少しクラシックで、
長い時間を積み重ねてきたような雰囲気があります。
手入れされ、
大切に使われてきたことが伝わる。
新しいかとか、派手な豪華さより、
大切に扱われてきたかどうかの方が、
人を癒すのかもしれません。
これは場所だけではなく、人も同じだと思います。
ブランド物を持っているか。
高い服を着ているか。
有名な店に行っているか。
そういう表面的な豪華さよりも、
この人は、
これまで自分自身を
どんなふうに扱ってきたのか。
相手をどんなふうに扱っててきたのか。
ビジネスでもその積み重ねが出ます。
そこに余裕が生まれ、人をひきつけます。
自分や人を大切に扱ってきた人は、
独特の心地よさと落ち着きがあります。
普段の自分では選ばない場所に行く大事さ
僕はいまだに
夕飯に数千円以上払うことすら
少し考えます。
牛丼なら何杯食べられるか。
スーパーで刺身を買って、
家で食べた方が安いのではないか。
そういう計算が、
すぐに頭に浮かびます。
実際、普段の食事はそれで十分です。
毎日フレンチを食べたいとは思いません。
ヨーロッパを旅行してても、
2日目には米と味噌汁を欲しがってしまいます。
ただ、ときどき、
自分が普段なら選ばない場所に、
あえて自分を連れていくことはすごく大事だと思っています。
なぜなら人は、
いつもいる場所に合わせて
自分の基準を作るからです。
急いで食べて、
すぐ店を出る場所にばかりいると、
食事は空腹を埋める作業になります。
安さと速さだけで選んでいると、
「自分はこれくらいでいい」
という感覚が、
少しずつ身体に染み込んでいきます。
もちろん、松屋もなか卯も町中華もサイコーです。
僕は今後も普通に行きます。
ただ、それしか知らないのと、
選択肢の中で選ぶのとではまるで違います。
安い食事を選んでいるのか。
安い食事しか選べないのか。
誕生日を祝うために選んだのに、自分まで癒された
人は、
雑に扱われることに慣れると、
自分で自分のことまで雑に扱うようになります。
何をしても否定される。
感謝されない。
見下される。
そんなことが続くと、
「自分なんて、
このくらいの扱いでいい」
と無意識に思うようになるんですよね。
忙しそうな相手に遠慮する。
自分の希望より、
周囲の都合を優先する。
本当は嫌なのに、
言いたいことを飲み込む。
そうやって少しずつ、
自分の存在を小さく扱うことが
当たり前になっていきます。
この「自分なんて」という意識は、
ビジネスにおいて一つもいいことがありません。
自分の商品に値段をつけられない。
相手に悪い気がして、
必要以上に値下げする。
十分な価値を渡しているのに、
お金を受け取ることへ罪悪感を持つ。
結局、相手が払わないのではなく、
自分の方が先に、
「僕(私)の価値なんて、この程度です」
と扱ってしまうのです。
対価を受け取るのに、強烈なマインドブロックがかかります。
そりゃ、稼げません。
そういう人は、
自分を丁寧に扱ってくれる場所を、
自分の意思で選んだ方がいいです。
これはもう、
1年の初めにカレンダーに予定を入れるレベルで、
必ず「自分を大切にする日」をとる仕組みをつくってください。
そこで、
「自分は、このくらい大切にされていい」
と身体で思い出す。
そういう体験にお金を使うことは、
単なる贅沢や無駄遣いではありません。
自分の基準を引き上げるための、必要な投資です。
新人を育てる店の空気
食事中、
新人らしきスタッフが
先輩から研修を受けている場面がありました。
高級な店で研修に当たると、
人によっては、
「今日はハズレだった」
と感じるかもしれません。
でも、僕はまっったく嫌な気がしませんでした。
新人が完璧ではなかったとしても、
お店全体から雑な感じがしなかったからです。
先輩スタッフは、
店の基準に達してなければ厳しく指導をするけれど、
新人を見下したり客の前で恥をかかせたりしない。
新人さんも緊張しながら、
一生懸命こちらに向き合っている。
その様子を見ていて、
この店は客だけではなく、
働いている人も大切にしているのだろうな
と感じました。
これは別に
「当店は従業員満足度を重視しています」
という張り紙があったわけでもないんですが、
なんか伝わるんですよね。
その場の空気に出ます。
従業員を雑に扱っている店が、
客だけを心から大切に扱うのは難しいです。
逆に、働いている人まで
丁寧に扱われている場所では、
その丁寧さが、自然と客にも流れてくると思ってます。
つまり、
その場所に染みついた思想なのかもしれません。
特別扱いをされた、と感じる
会計を終えたときにも、
ちょっとした一言をかけてくれて、
「ある特別扱い」をしてくれました。
詳細までここで書くと
そのサービスが基準になってしまい
レストランにご迷惑になりかねないので、詳細は伏せます。
しかし、
僕と知人にピッタリの「融通」をきかせてくれたのです。
店を出る瞬間まで、
僕たちは「本日の客」ではなく、
一人の人間として
扱ってもらえていた気がします。
自分を雑に扱わない場所に身をおくことの大切さ
べつに高い店に行くことが正義とは思いませんが、
自分をどんな場所に置くか。
自分をどんな人に囲ませるか。
そして、
自分にどういう扱いをされることを許すか。
はめちゃくちゃ大事です。
ビジネスでも同じだと思います。
売上さえ上がればいい。
講師が儲かればいい。
参加者は販売要員として
動いてくれればいい。
そんな場所では、
たとえ一時的に稼げても、一緒にいたくありません。
もちろん、
相手を大切にすることと、
何でも肯定することは別です。
必要なら、厳しい指摘もする。
間違っていれば、
はっきり伝える。
稼ぐ基準に達してなければ、
指導を受ける側の基準を、
指導する側の基準に合わせることが必須だからです。
でも、相手を見下さない。
失敗した人を、人前で恥ずかしめない。
売上や実績だけで、
人の価値を決めない。
そういう空気がある場所は、
安心して挑戦できます。
安心できるから、
厳しい言葉も受け取れる。
そして結果的に、
永く続くビジネスになるんだと思います。
エスカーレには、また行きたいです。
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