レビュー&レポート

「キューティーブロンド」のエルはなぜ格好いいのか?

アマプラで
映画『キューティーブロンド』を観ました。

あ~、面白かった!!

仕事をおえて、ビールを軽く飲みながら
ソファでリラックスし、

「アマプラでなんか観ようかな」

と、気軽に観てみたんですが。

・・・わーお。

夜の22時だったのに目がさえ、
前のめりになり、
ずっと釘付けになってしまいました。

以下、簡単なあらすじ

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ファッション大好きパリピで
金髪ボインの主人公・エル。

結婚すると思っていた
ボーイフレンドのワーナーに

「ブロンドの君との遊びの恋はおしまいにして、
ちゃんと将来を考えないと」

と、振られてしまいます。

彼にふさわしい女性になるため猛勉強して、
ハーバード大学のロースクールへ進学。

「たいくつで、まじめな法律の世界」

で、はじめは周りに拒絶されながらも、
次第に認められていく・・・。
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そんな話です。

言っちゃあなんだけど、
よくある、
「女の子のサクセスストーリー」。

じゃあ、何がそんなに面白かったのか?

それは、エルの

『信念を貫く姿』

に、僕たちは焦がれるんじゃないかな?

って思ってます。

ちなみに、この映画では、

『信頼する力がある人ほど報われる』

という世界になっています。

それを象徴するシーンがあります。

カリスマ・ダイエットトレーナーで
容疑者のブルックを弁護するシーンです。

他の学生や上司は
みんなブルックを犯人だと思っています。

「やったな、こいつ」
と思ってます。

なぜなら、
犯行時刻のアリバイを喋らないし
状況証拠もある。

容疑者のブルックは

「この弁護士たち、信じてくれない。
 そんな弁護士はこっちも信用できない」

ってなります。

でもね。
エルだけは信じるんですよ。

そうです。

すると、
容疑者のブルックも、
エルにだけは心を開き、真実を明かします。

アリバイを喋れないのには理由がありました。

犯行時刻、
ダイエットトレーナーなのに
運動ではなく「脂肪吸引」をしちゃっていた。

公表したらキャリアが終わります。

画像

エルは、自分を信じてくれた
容疑者ブルックのために

「絶対誰にも言わない」

と約束をします。

上司や同僚から批判を受けながらも、
エルは約束を守るため内緒を貫きました。

法律の世界は、競争社会です。

学生のうちに
大きな弁護士事務所に
やとってもらうのが目標です。

だから
元カレのワーナーは

『アリバイを話せば、見習い弁護士として雇ってもらえる。
 ブルック(容疑者)なんてどうでもいい。自分のことを考えろ!』

と言ってくるわけですね。

欧米らしいというか、合理的です。

でもエルは

「それで無罪を勝ち取れなかったら、
 私たちが無能だったってことよ」

と、はねのける。

「仲間との約束は守る」

という信念を貫き通します。

その義理堅さはもはや、

「仲間は売れねぇ・・・」

という、義理人情映画のレベルです。笑

それでですね。

なぜこれが出来るかっていうと、
エルが信じる力を持っているからです。

エルは
自分も相手も信じる
という世界で生きているんですよね。

たとえば。

自分を信じてるから、
ファッション科からでも

「私ならロースクールも受かる!」

って猛勉強できる。

ハーバードでも、法律とまったく関係のない

「社交クラブの活動」
「ファッション」

を堂々と猛アピールできます。

裁判のシーンは
エルと、元カレのワーナーの対比
を際立たせています。

元カレのワーナーは逆に、
人を信じられない
という世界で生きています。

たとえば、エルを

「君にはできないよ」

「自分の能力をちゃんと認識しなよ」

と、外見で判断して決めつけます。

他人の未来を信じることができません。

また、自分自身も信じていません。

自分に自信がないから、
自分以外の評価軸を採用します。

たとえば
「ブロンドはバカ」
「家柄がふさわしくない」。

これは、
ワーナーの持っている軸ではなく、
世間や常識による軸です。

つまり、

エル:いつでも自分を貫き通す
ワーナー:親や世間の常識で判断する

という対比が描かれていたのです。

ワーナーがエルに

『アリバイを話せば、見習い弁護士として雇ってもらえる。
 ブルック(容疑者)なんてどうでもいい。自分のことを考えろ!』

と言ったのも

「資本主義」「競争社会」という軸で
正解・不正解を選んでいるからです。

優劣とか、勝ち負けという軸でしか
人を見ることができなくなっています。

「ダチとの約束は、何が何でも守り通すぜ!」
という、自分の評価軸で生きる
エルとは正反対です。

まぁ、ワーナーも悪者というより
ある意味では被害者です。

だって、他人軸で生きるってのは
皆そうなっちゃうから。

日本でもあるじゃないですか。

僕が子供の頃の時代だと、
学校でクラスメイトと少しでも変わった
ランドセルをしていたら

「あの子、変だよね」

とハブられたり。

先生からも

「みんな〇〇してるよ!
 あなたもそうしなさい」

とか言われます。

みんなが常識に押し込もうとします。

そりゃあ、
自分も人も信じられなくなります。

そんな社会を生きている僕らだからこそ、
ハーバードで、

全員が黒いノートPC(Windows)で授業を受けるなか、
ひとり可愛いオレンジ色のノートPC(iBook)を使い

画像


法廷に、大好きなピンクの服とプラダのヒールで登場する

画像

そんな、エルの
自分の信念を貫く姿に痺れるんだと思います。

あ~、格好いい。

エルを見習って、

「常識とか周りがどう言おうが、自分と仲間を信じる」

ということを、

僕も改めて、やっていこうと思います。

その方が、
明らかにエネルギーが高くて楽しいじゃないですか。

そうした時に

「私も、そういうのに憧れる」
「僕も、おなじ景色がみたい」

といった仲間が集まるんだと思います。

たとえば僕は、

会社で週5日、8時間労働しない奴はダメだ

という常識を信じてません。

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